COLUMN
コラムこれまで、現場監督として働くには、建設会社の正社員として就職するのが一般的な道でした。
しかし最近では、建設業で働く人が少なくなってきており、人材派遣サービスの需要が増えています。
そのため、派遣社員として施工管理に関わるという新しい働き方も選ばれるようになってきました。
建設現場といえば「きつい、危険、汚い」という3Kのイメージが強く、長時間労働も問題になっています。
ですが、派遣社員として現場監督の仕事をすることで、これまでとは違った柔軟な働き方が可能になります。
もちろん、派遣ならではのメリットもあれば、デメリットもあります。
良い点も悪い点もきちんと知った上で、派遣社員として働く道を選ぶことが大切です。
この記事では、施工管理の仕事を派遣社員として行うことのメリットとデメリットについて、わかりやすく紹介していきます。
派遣社員は、派遣元の会社と派遣先の企業が結んだ契約に沿って働きます。
この契約には労働時間や残業の内容も明記されているため、契約にない残業や休日出勤を強いられることはありません。
もし残業や休日出勤があったとしても、そのぶんの給料はきちんと支払われます。
そのため、「サービス残業」が発生しにくく、安心して働くことができます。
また、事前に契約で休日も取り決めされているため、ワークライフバランスが取りやすいです。
プライベートの時間を大切にしながら働けるのも、派遣ならではのメリットです。
派遣社員は、自分が働きたい現場や条件を希望として出すことができます。
勤務エリアや残業の有無、休日の取り方など、自分の生活スタイルに合わせて仕事を選べるのが魅力です。
もちろん、希望がすべて通るとは限りませんが、できる限り考慮してもらえるのが一般的です。
たくさん稼ぎたい方は、あえて残業の多い現場を選ぶこともできます。
逆に、家庭との両立を重視する人は、残業の少ない現場を選ぶことができます。
正社員の場合、会社が受けた現場に配属されることが多く、自分で場所や条件を選ぶことはほとんどできません。
その点、働き方にこだわりたい人にとって、派遣という形はとても自由度の高い選択肢になります。
施工管理の仕事は専門性が高く、他の業種と比べても時給が高い傾向にあります。
経験者であれば、月収が50万~60万円という求人も珍しくありません。
建設業界は全体的に人手が足りていないため、施工管理をできる人は非常に求められています。
とくに、災害復興や高速鉄道の建設など、特定の工事では需要が集中しており、好条件の求人が多く見つかります。
首都圏や都市部ではさらに条件が良いことも多く、高収入を目指すなら派遣施工管理は魅力的な選択肢の一つです。
施工管理の仕事は未経験でも始めることができます。
建設業界はどこも人手不足なので、未経験者の採用に前向きな企業も増えてきています。
派遣会社の中には、未経験向けの研修制度を用意しているところもあります。
基本からしっかり学べるので、経験がなくても安心してスタートできます。
まずは補助業務から始めて、少しずつ知識やスキルを身につけていく形になります。
そして経験を積めば、資格を取ってより責任のある仕事にもチャレンジできます。
未経験からでも目指せる仕事として、施工管理は今とても注目されています。
派遣社員として施工管理に従事する場合、ひとつの現場には半年から1年ほど関わるのが一般的です。
契約期間が終わると、次の現場へ移ることになります。
このサイクルを繰り返すことで、いろいろな現場を経験することができます。
橋梁、トンネル、高層ビル、道路など、工事の種類も場所もさまざまです。
多くの現場を経験することで、対応力や知識の幅が広がり、施工管理として大きく成長することができます。
派遣会社は、派遣先に自分の技術やスキルを紹介する役割も持っています。
そのため、日々の働きぶりをもとに正しく評価してくれることが多いです。
正社員の場合、評価には人間関係や社内ルールなど、業務とは別の要素が関係することもあります。
しかし派遣社員は、実際の働き方がダイレクトに評価につながるので、自分の成長を実感しやすいです。
「自分にはどんな現場が合っているのか」「どんな強みがあるのか」を発見しやすく、キャリア形成にもつながります。
派遣社員は基本的にボーナスの支給がありません。支払われる派遣先もありますが、正社員と比べてしまうと少額なこともあるようです。派遣社員は月収が高額になる一方で、ボーナス面では正社員のほうが好待遇だといえます。
建設業界は景気の影響を受けやすく、仕事の増減幅が大きいという特徴があります。派遣社員は不足する正社員の補填で契約されるため、景気の低迷で現場数が減り需要が減ると、働きたい現場を選べなくなるデメリットがあります。また、正社員は建設需要が低下しても解雇されないため、派遣社員よりも安定しているといえます。
大手ゼネコンに派遣されると、大型工事も多いため施工管理業務が分業されていることがあります。施工管理として全工程・全業種に携わりたい場合、派遣社員の立場だと難しい場合があります。
施工管理職に派遣社員として働くことには、多くのメリットがあります。
残業代や休日出勤手当がしっかり支払われること、働く現場や条件をある程度自分で選べること。
そして、自分のスキルが正当に評価される点も、大きな魅力です。
一方で、ボーナスが出なかったり、雇用が不安定だったりと、デメリットもあります。
また、大手現場での分業により、経験できる業務が限られることもあるでしょう。
それでも、自分の生活スタイルや目指すキャリアに合った働き方を選べるのが派遣という形の良さです。
「施工管理の仕事をやってみたいけれど、正社員では不安」と感じている方も、まずは派遣という働き方を考えてみてはいかがでしょうか。
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